ドイツの祝日(gesetzliche Feiertage)

ドイツでの日々
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ドイツは州によって祝日が多少違うのですが、 法律で定められた祝日は全部で20日あります。(2019年現在) キリスト教関係が多く、カトリックとプロテスタントでは何を祝うのか多少違うためもあってカトリックの多い地域、プロテスタントの多い地域によって祝日に違いがあります。 また、最近 州によっては祝日が他の州より少ないからか、祝日を増やしたところもあります。

今日はこのドイツの全てで20日ある祝日をざっと紹介します。

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Neujahr(元旦)1月1日

ドイツでも1月1日は祝日になっています。 とはいえ、元旦の過ごし方は日本とは違いますが。 どちらかというと年越しの時に大騒ぎをして花火をあげたり遅くまでパーティーなど楽しんで、その翌日だから休みたい、寝坊したい、と言うのが本音の祝日です。

Heilige Drei Könige (東方の三博士)1月6日

=バーデン=ヴュルテンベルク州
=バイエルン州
=ザクセン=アンハルト州   のみ

東方の三賢者、とか 東方の三賢人などとも呼ばれます。
キリストの誕生を祝うために 三博士が星に導かれてベツレヘムのキリストの元に到着します。
この日、キリストが見えるようになったので 「顕現日」「公現祭」と呼ばれ、祝われるようになったそうです。

ドイツでは12月25日から1月6日がクリスマスの期間です。 この1月6日にクリスマスツリーを片付ける家庭が多いです。

Internationaler Frauentag(国際婦人デー)3月8日

=ベルリン州 

この国際婦人デーは 今年、2019年からベルリンのみで祝日になりました。

Karfreitag(聖金曜日)

イースター(復活祭)の前の金曜日です。移動祝日です。
「受難日」「受苦日」とも言われます。
イエス・キリストの受難と死を思い出す日です。

Ostersonntag(イースターサンデー)

=ブランデンブルク州

十字架に磔されたイエス・キリストがその約束通り、3日目に蘇った、復活したと言われる日です。 キリスト教では最も大事な日です。

イースターは「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と定められているので 年によってイースターの日が変わる、「移動祝日」です。 
イースターの日が変わるので 自動的に「聖金曜日」などの祝日も日にちが毎年違います。

ところで この日、実は日曜日というのもあってか、祝日ではありません。 例外はブランデンブルク州です。 この州では法で定められた祝日です。

Ostermontag(イースターマンデー)

キリスト教でもっとも大切な「復活祭」の日曜日の翌日の月曜日も祝日です。

Tag der Arbeit(メーデー)5月1日

日本でも有名ですね。ドイツではこの日は祝日です。

Christi Himmelfahrt(キリストの昇天・昇天祭)

復活祭(その日も数える)から40日後の木曜日なので 移動祝日です。

十字架に磔されたキリストが3日後に復活しますが、それから40日後に天に昇ります。
その日を記念するのがこの昇天祭です。

Pfingstsonntag(聖霊降臨祭)

=ブランデングルク州

キリストが復活の40日後に昇天する際に 信徒たちに間もなく精霊が降ることを約束します。その通り、昇天の10日後に精霊が降臨します。 復活からの日数で日が決まるので この「Pfingstsonntag」も移動祝日です。

Pfingstmontag(精霊降臨の月曜日)

聖霊降臨祭の日曜日の翌日は祝日です。 こちらはドイツ全土祝日です。

Fronleichnam(聖体の祝日)

=バーデン=ヴュルテンベルク州
=バイエルン州
=ヘッセン州
=ノルトライン・ヴェストファーレン州
=ラインラント・プファルツ州
=ザールラント州

カトリックの祝日です。
聖体をあがめる日、カトリックで行われるキリストの体(パン)と血(ぶどう酒)の典礼を祝う日です。
復活祭から60日目、と決まっているので 移動祝日ですね、これも。

Augsburger Friedensfest(アウグスブルクの宗教和議)8月8日

=バイエルン州(一部)

1555年に開催された「アウグスブルクの宗教和議」を記念する日。 ルター派(プロテスタント)が容認された和議です。 現在はカトリック教会も祝うとか。

この祝日のおかげでアウグスブルクがドイツで一番祝日が多い、のだそうですよ。

Mariä Himmelfahrt(聖母の被昇天)8月15日

=バイエルン州(カトリックが多い地域のみ)
=ザールラント州

聖母マリアがその人生の終わりに肉体と魂を伴って天国に昇ったと言う出来事を記念する祝日です。

Weltkindertag(子供の日)9月20日

=テューリンゲン州

チューリンゲン州で今年、2019年より制定された祝日です。
1989年9月20日に「児童の権利に関する条約」が国連総会で採択されたところから この日が子供の日となりました。

Tag der Deutschen Einheit(ドイツ統一の日)10月3日

1990年10月3日に東西ドイツが再統一しました。 これを記念する日です。

Reformationstag(宗教改革記念日)10月31日

=ブランデンブルク州
=ブレーメン
=ハンブルク
=メクレンブルク・フォアポンメルン州
=ニーダーザクセン州
=ザクセン州
=シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州
=テューリンゲン州

1517年にヴィッテンベルクの大学教授だったマルティン・ルターがローマ教会に抗議して「95か条の論題」を教会に張り出し、これが宗教改革のきっかけになりました。 この宗教改革を記念してプロテスタントの多い州では祝日になっています。

Allerheiligen(万聖節・諸聖人の日)11月1日

=バーデン・ヴュルテンベルク州
=バイエルン州
=ノルトライン・ヴェストファーレン州
=ラインラント・プファルツ州
=ザールラント州

全ての聖人と殉教者を記念する日です。 

Buß- und Bettag(贖罪の日)11月23日の前の水曜日

=ザクセン州

プロテスタント教会では「死者の日曜日」と呼ばれる教会暦(教会暦はアドヴェントから始まります)の最後の日曜日の前の水曜日を贖罪の日として祈る事にし、プロテスタントの多い地域では祝日でした。 現在はザクセン州だけになりました。

1.Weihnachtstag(クリスマス第1日目)12月25日

キリストの降誕を祝う日ですね。

2.Weihnachtstag(クリスマス第2日目)12月26日

ドイツではクリスマスの祝日は2日あります。

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以上がドイツの20の祝日です。

ドイツ全土で祝日とされているのは全てで9日です。
教会の大事な日である「Ostersonntag」(復活祭の日曜日)と「Pfingstsonntag」(聖霊降臨祭)は日曜日にあたるため、ブランデンブルク州以外は法律では祝日ではありません。
実際のところ、これらの日が祝日であるかないかは あまり関係がないのですが 
あるとすれば・・祝日に仕事をしなくてはならない場合、「祝日手当」、日曜日に出勤しなくてはならない場合は「日曜日手当」で その金額(平日の給料の割増の%)が違うのだそうです。
(フリーランサーの私には関係がないのですが・・・)

20ある祝日と言っても州によってないものもあるので 実際は10〜11日くらいです。

私が住むノルトライン=ヴェストファーレン州では 11日です。

・・・・少ないなあ。 仕事ができて喜ぶべきか、あまり休む日がないから悲しむべきか・・・

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