ケーキのない週末なんて…ケーキのない午後なんて…ケーキのないコーヒータイムなんて…
特に寒くなると、午後のひととき家の中で熱いコーヒーとともにケーキをゆっくり楽しむのも良いものです。
ドイツには伝統的なケーキがいくつもありますが、私の好きなドイツのケーキの1つに
「Bienenstich」(ビーネンシュティヒ)と言う名前のものがあります。
Bienenstichの名前の由来
Bienenstichとは Biene=ハチ Stich=刺す事。 「ハチのひと刺し」とでも言いましょうか?
どうしてBienenstichと言う名前がついたのか、名前の由来は定かではないようですが、一つの伝説があります。
1474年の事です。ライン川沿いにAndernach(アンデルナハ)と言う町があり、その町がライン川の税関の権利を手に入れました。 当時、ライン川の税関の権利を手に入れると言う事は、経済的に大変有利になると言う事で、その近くのLinz(リンツ、オーストリアのリンツではなく、ドイツのリンツ)と言う町もその権利を欲しがって戦いを挑んで来ました。
その争いの始まる朝、アンデルナハのパン職人の見習い2人が城壁を歩いていたところ、蜂の巣を見つけたのです。
喜んでその中のハチミツをなめていたところ、リンツの兵士が攻撃しようとやって来たのを見つけたので、その兵士らにハチの巣を投げつけました。
ハチに刺されたリンツの兵士は逃げ去りました。
めでたし、めでたしでアンデルナハの町ではリンツの兵士が去った事をケーキを焼いて祝いました。その時のケーキに「Bienenstich」と言う名前がついた、と言う事です。
Bienenstichがどんなケーキかといいますと・・
生地はイースト菌を使って焼いてあります。ちょっとパンの様ですね。(多くのケーキはベーキングパウダーや卵で膨らませます)
生地の間にはバニラクリーム、ホイップクリーム、バタークリームがはさまれています。
ケーキの上には砂糖、またはハチミツにバター、生クリーム、そしてアーモンドスライスを混ぜて煮てカラメル状にしたものをのせています。
パリパリで甘いアーモンドの層、ふわっと美味しいパン生地、なめらかなクリーム。 この3つの層で出来たケーキです。 寒い冬にはぴったり!
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