前回、ドイツ語の命令形文の作り方を勉強しました。
ここで、命令形の文章が使われるケースの一つとして、料理のレシピをあげました。
今回はドイツ後命令形文の使われている例として、
「Kartoffelpuffer」(カルトッフェルプッファー・じゃがいものパンケーキ)の作り方を読みましょう。
なお、料理のレシピには動詞の不定形を使った文章で書かれる場合が多いのですが、今回はあえてSieを使った命令形で書かれたレシピを紹介します。
オリジナルはこのサイトです。
Kartoffelpuffer (カルトッフェルプッファー)
Zutaten(材料)
- 1 Zwiebel (玉ねぎ1個)
- 1 kg mehlig kochende Kartoffeln(じゃがいも1kg)
- 2 Eier, Gr. M(卵2個)
- 3 EL Mehl(小麦粉大さじ3)
- 4 EL Butterschmalz(澄ましバター、植物油で可、大さじ4)
- Prise Salz(塩少々)
作り方
ではカルトッフェルプッファーの作り方です。(和訳は下にあります)
①Schälen Sie die Kartoffeln und die Zwiebel.
- schälen=(皮などを)むく
- Kartoffel (die Kartoffel, Kartoffeln)=じゃがいも
- Zwiebel (die Zwiebel, Zwiebeln)=玉ねぎ
②Reiben Sie die Kartoffeln und die Zwiebel in eine Schüssel.
- reiben = すりおろす
- Schüssel (die Schössel,Schösseln)= ボール
- in die Schüssel =ボールの中に
③Drücken Sie das Wasser aus der Masse.
- drücken = 押さえる(ここではすりおろしたじゃがいもの水分を押さえて切る、水を切る、という意味)
- Wasser (das Wasser) = 水
- Masse (die Masse) =かたまり(ここでは②でおろしたじゃがいもと玉ねぎ)
④Geben Sie die Eier, das Mehl und eine großzügige Prise Salz zu der Kartoffel-Zwiebel-Masse und kneten Sie alles gut durch.
- geben= 与える
- Ei (das Ei, Eier)=卵
- Mehl (das Mehl)=小麦粉
- großzügig= おうような(ここでは多めに)
- Prise=ひとつまみ
- Salz (das Salz)=塩
- kneten=練る(ここでは混ぜる)
⑤Erhitzen Sie in einer Pfanne einen großzügigen Esslöffel Butterschmalz und geben Sie etwa drei Esslöffel der Kartoffelmasse hinein.
- erhitzen= 熱くする
- Pfanne (die Pfanne,Pfannen)= フライパン
- Esslöffel (der Löffel, Löffel)=大さじ(テーブルスプーン)
- Butterschmalz (das Butterschmalz)= 澄ましバター
⑥Drücken Sie die Masse mit dem Löffel zu einem flachen Taler.
- flach=平らな
- Taler (der Taler,Taler)=(昔のドイツの銀貨、ここでは硬貨のような丸い平たい形)
⑦Braten Sie die Kartoffelpuffer bei mittlerer Hitze – sonst verbrennen sie – etwa drei Minuten, bis die Unterseite goldbraun ist. Dann wenden und noch einmal etwa drei Minuten durchbraten.
- braten= 焼く
- bei mittlerer Hitze= 中火で
- sonst= さもないと
- verbrennen= 焦がす
- Minute (die Minute,Minuten)= 分(etwa drei Minuten=約3分)
- Unterseite (die Unterseite, Unterseiten)= 裏面
- goldbraun= 金褐色の
- wenden= ひっくり返す
- noch einmal= もう一度
- durchbraten= 十分に焼く
⑧Nach und nach die Kartoffelmasse zu Kartoffelpuffern verarbeiten und die fertigen Puffer bei 50 Grad im Backofen warmstellen, bis alle fertig sind.
- nach und nach = 次第に、順々に
- verarbeiten= 作る
- fertig= 出来上がった
- Bachofen (der Backofen)= オーブン
- warmstellen → warm=暖かい・stellen=置く
(この⑧には動詞+SIeの命令形がありません。そして・・ここでは焼き上がったプッファーを、全て焼き上がるまで50度のオーブンにいれて冷めないようにする、という事で、作り方では省略も可、ですね)
Kartoffelpufferはりんごのピュレーを添えてランチに
このカルトッフェルプッファー、Reibkuchen(ライプクーヘン)とも呼ばれます。
じゃがいもをreiben(おろし金でおろす)して作るからですね。
Kuchenと言いますが、Kuchen は必ずしも甘いケーキばかりを指す訳ではなく、平たくして焼いたもの、です。
reibenしたじゃがいもをKuchenにする、なので「Reibkuchen」なのですね。
私はButterschmalzは使わず、普通の植物油で焼いています。油の量はケチらない方が美味しいです。
この油をたっぷり使って揚げ焼きにしたプッファー、さっぱりとしたりんごのムース(Apfelmus)を添えて食べるのが一般的です。
クリスマスマーケットなどの屋台でよく売られています。
屋台で売られているkartoffelpufferはたっぷりの油で揚げてあって、クリスピーな食感も楽しめます。大抵の屋台では一人分2〜3枚。これでランチとしては十分です!
そう、このKartoffelpuffer、ドイツではスイーツではなくて、ちゃんとした食事として食べられていますよ。
(我が家でもランチによく作ります)
作り方の日本語訳
では、上記のkartoffelpuffer の作り方、日本語にしたものを載せておきます。
人によって多少は作り方が違います。じゃがいもをおろして焼いたもの、これがカルトッフェルプッファーです。
- じゃがいもと玉ねぎの皮をむきます。
- じゃがいもと玉ねぎをすり下ろしてボールに入れます。(私はフードプロセッサーでおろします)
- ②(Masse)の水を切ります。
- 卵、小麦粉、多めのひとつまみの塩を③(Kartoffel-Zwiebel-Masse)に入れ、よく混ぜます。
- フライパンに油(Butterschmalzを使ってますが)を入れ熱し、④(Kartoffelmasse)を大さじ3杯くらいフライパンに入れます。
- ⑤のMasseをスプーンで押して平たく丸い形にします。(大体一度に3個分焼けます)
- プッファーを中火で〜そうでないと焦げます〜約3分、下の面に焼き色がつくまで焼きます。ひっくり返してもう一度約3分よく焼きます。
- Kartoffelmasseを順々に焼きます。焼き上がったPufferは全てのPufferが焼き上がるまで50度に温めたオーブンに入れておきます。
あつあつ〜〜を食べてくださいね!
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