今年、2019年のイースターサンデーは4月21日、と遅かったのですが、
すでにイースターサンデーから3週間以上が過ぎました。
イースター、といえばうさぎ。
そう、イースターバニーです。
ここドイツでは イースターにはうさぎが卵を庭に隠して それを探すというのがイースターの風習です。
うさぎは多産なので新しい生命のシンボルとして、卵と並んでうさぎがイースターのシンボルになっています。
それは・・
うさぎ大好きなshirousagi(って、自らもうさぎですが)には
イースターのデコレーションにうさぎがよく使われて お店のショーウインドーにはうさぎが溢れ、新聞の広告にもカラーで描かれたうさぎが溢れ、嬉しいといえば嬉しいのですが・・
毎年のように イースターの時期が近づくと、うさぎ関係のコミュニティーや 動物シェルターから
「本物のうさぎをプレゼントするのはやめて」
といった趣旨のポスターやサイトを見かけます。
そして
イースターがおわると 動物が捨てられているのを発見される事が珍しくないそうです。
うさぎばかりではなくて・・
先週だけで
うさぎ2匹、犬2匹、猫1匹 が 捨てられているのが発見されて
とある動物シェルターに運ばれたそうです。涙・・・
しかもこの中の猫は 鉄道の線路上にキャリーバックに入ったまま置かれていたものを
発見した人が消防に電話して救助してもらったとか。
ひどい・・ひどすぎる!
うさぎの方は 小さいキャリーボックスに2匹で入れられて(狭い!)捨てられていたとか。
しかも、それまでのうさぎの世話がひどかったらしく、餌が不適当で 前歯が伸びきってしまい、顎まで達していたそうです。
なんてこと・・・
うさぎの歯は伸びるのに。
ちょっと・・邪魔しないでよ!
後ろ姿で失礼しちゃうけど 今、牧草をたべているところなんだから!
毎年のようにSNSなどで
「イースターに動物をプレゼントするのはやめましょう!」とか
「イースターだからといってうさぎを買い始める前によく考えましょう!」といったお知らせを見るのに
いまだに、イースターに動物をプレゼントする、気軽に動物を飼い始める、といった人が後をたたないようです。
(いえ、慎重に検討して きちんと世話をしてペットを飼うのは良いのですが)
Tierschutzbund(ドイツの動物保護協会)の記録によると、その協会に登録されている動物シェルターに運ばれた「捨てられた、および発見されたペット」は2016年だけで37万匹。
2013年には274,500匹だったそうで 増加傾向にあるそうです。
動物シェルターに保護される動物は 犬や猫が圧倒的に多いのですが
2016年の37万匹のうち、5万匹がうさぎやモルモット、ネズミといった小動物だったとか。
これでは・・毎年、イースターが近くなると「うさぎをプレゼントする前によく考えて!」といったお知らせが あちらこちらで見られるわけですよね。
「うさぎをプレゼントする前によく考えて!」と今年のイースター前に ある動物保護団体がアップしていた記事を日本語にしてみました。 うさぎに限らず、ペットをお迎えする前に まずはペットを飼うことができるか 真剣に考えることが必要ですね。
以下の内容は これがドイツでは勧められているうさぎの飼い方です。 日本の事情、また日本で勧められているうさぎの飼い方とは少々違うところもあります。
イースタープレゼントにうさぎ?
10~20€の出費で子供達が嬉しそうな顔をするから? でも、よく考えて!
うさぎは集団で生活する動物です。
だから最低2匹は飼わなくてはなりません。
1匹につき2㎡の場所が必要です。最低で4㎡です。 場所はありますか?
予防接種を受けさせなくてはなりません。 年に2回。 1回あたり1匹につき60~80€必要です。1年に240€以上かかりますよ。 受けさせなかったら・・ある日突然うさぎが 見ていられないような状態で死んでいるのを発見することになるかもしれません。
去勢手術、避妊手術も必要です。 受けさせなかったら、うさぎがどんどん増えてとんでもない出費がかかりますよ。
うさぎには24時間、毎日餌が必要です。 新鮮な野菜が必要です。
野菜だけで1匹につき 1日1~2€はかかりますよ。
ということはうさぎ2匹を飼っていると年間で1000~1500€の野菜代が必要ということです。
それに、うさぎは病気にもかかりやすいですから、さらに動物病院の診察代も予算に入れておかなければなりません。
これが10年位続きます。 うさぎは10年位生きます。
どうです?
イースタープレゼントにうさぎ、というのなら それは間違いです。
でも、これから10〜12年間一緒に過ごす家族の一員に、というのなら うさぎをお迎えしても良いかもしれませんね。
日本でも時々SNSなどで「貧乏ならペットを飼うな」といった趣旨の投稿が見かけられますが
実際、お金がかかります。
まともな餌、場所、病院代・・ 払えないのなら 動物が犠牲になってしまいます。
でも、動物を飼ったら何が必要になるか 何も考えずに ただ可愛いから、と飼い始めて
思ったより手間やお金がかかるのに 嫌になって捨ててしまう・・
これもある動物保護団体から。
「動物を使い捨ての商品と同じに扱わないで!」
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