ドイツのクリスマスソング〜Ihr Kinderlein kommet の詩

ドイツでの日々
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こんにちは、歌を歌うのが大好きな shirousagiです。 (上手、下手は別として・・)

前回紹介した ドイツのクリスマスソングの一つ「Ihr Kinderlein kommet」(イア キンダーライン コメット)「さあおいで 子供達」

ドイツのクリスマスソング〜 Ihr Kinderlein Kommet (さあおいで子供達)
クリスマスを前に突然の大雪に震えたshirousagiです。  (その雪は翌日にはとけてしまいましたが) 先日、とある老人ホームで 生徒のクリスマスコンサートをおこなって来ました。 ドイツやアメリカ、イギリスなどのクリスマスソングをピアノの...

今回はそのテキストの内容についてです。

何しろ 1811年、約200年前に書かれたもの、しかも詩なので 現在日常会話で使われるドイツ語とは多少違うところもあります。

1番についてはすでに書きました。

 1. Ihr Kinderlein, kommet, o kommet doch all’!
Zur Krippe her kommet in Betlehems Stall
und seht, was in dieser hochheiligen Nacht
der Vater im Himmel für Freude uns macht.

 子供達よ おいで、
 ベツレヘムの馬小屋においで。
 そして見てごらん、この聖なる夜に
 天なる父が 私たちを喜ばせるために作り出すものを。

現代では 主語が「君たち」のIhrだと動詞「kommen」(来る)はkommtです。
Krippe  は クリスマスになると本当によく耳にする言葉です。 意味は「飼い葉桶」。キリストが降誕したのは 馬小屋で その飼い葉桶に生まれたばかりの幼子が寝かされていました。
クリスマスに飾る キリストの降誕の様子を表す、ヨゼフやマリアなどの人形、馬小屋も「Krippe(クリッペ)」と呼ばれます。

 2. O seht in der Krippe, im nächtlichen Stall,
seht hier bei des Lichtleins hellglänzendem Strahl,
den lieblichen Knaben, das himmlische Kind,
viel schöner und holder, als Engelein sind.
 夜の馬小屋にある飼い葉桶を見てごらん
 この光の輝いているところを見てごらん
 愛らしい、天から来たような子供だよ。
 とても美しく、可愛らしく、天使のようだよ。
 3. Da liegt es – das Kindlein – auf Heu und auf Stroh;
Maria und Josef betrachten es froh;
die redlichen Hirten knie’n betend davor,
hoch oben schwebt jubelnd der Engelein Chor.
 干し草と藁の上に子供がねているよ。
 マリアとヨゼフはとても喜んでその子を眺めているよ。
 その前で 誠実な羊飼いがひざまづいて祈っているよ。
 はるか上では喜びの歌を歌う天使たちが舞っているよ。

聖書で語られている通り、羊飼いもテキストに出て来ます。
詩を作った シュミットは聖書の内容を子供達に伝えたかったのです。

 4. Manch Hirtenkind trägt wohl mit freudigem Sinn
Milch, Butter und Honig nach Betlehem hin;
ein Körblein voll Früchte, das purpurrot glänzt,
ein schneeweißes Lämmchen mit Blumen bekränzt.
 羊飼いの子供が喜び
 ミルクやバター、はちみつをベツレヘムに運ぶよ。
 果物でいっぱいのカゴ、深紅に光っているよ。
 花の冠を被った雪のように白い子羊もいるよ。

 5. O betet: Du liebes, Du göttliches Kind
was leidest Du alles für unsere Sünd’!
Ach hier in der Krippe schon Armut und Not,
am Kreuze dort gar noch den bitteren Tod.
 祈りましょう、親愛なる神の子よ。
 あなたは私たちの罪のために苦しんでおられます。
 ああ、この飼い葉桶にもすでに貧困と苦境が。
 十字架にはまだ苦しい死が。

5番から 内容が祈りに関することになって来ます。
 6. O beugt wie die Hirten anbetend die Knie,
erhebet die Hände und danket wie sie!
Stimmt freudig, ihr Kinder, wer wollt sich nicht freu’n,
stimmt freudig zum Jubel der Engel mit ein!
 羊飼いのように ひざまつき、
 手をあげて感謝しましょう。
 子供達よ、喜びましょう。誰が喜ばないものでしょう。
 天使と一緒に喜びの歌を歌いましょう。

 7. Was geben wir Kinder, was schenken wir Dir,
du Bestes und Liebstes der Kinder, dafür?
Nichts willst Du von Schätzen und Freuden der Welt –
ein Herz nur voll Unschuld allein Dir gefällt.
 私たち、子供は何をあげましょう、あなたに何を差し上げましょう。
 子供たちの中でももっとも素晴らしく、愛らしいあなたのために?
 この世の 宝や喜びではなく
 罪のない心だけがあなたのお気に召すのです。

 8. So nimm unsre Herzen zum Opfer denn hin;
wir geben sie gerne mit fröhlichem Sinn –
und mache sie heilig und selig wie Dein’s,
und mach sie auf ewig mit Deinem nur Eins.
 それでは私たちの犠牲の心を受けとってください。
 私たちは喜んで差し上げます。
 そして それをあなたのもののように聖なる祝福されたものにしてください。
 そして それをあなたのものと一つにしてください。

内容が抽象的になるためか  8番まであって長いからか、 5番以降はあまり歌っているのを聴いたことがありません。
この「Ihr Kinderlein kommet」の曲を耳にする度に その割とシンプルなメロディから 子供の歌の一つにすぎない、と思ってしまうのですが テキストを読むと 賛美歌になっているのも納得出来ます。 メロディがシンプルとはいえ、だからか、明るく、素晴らしい曲とも言えますね。

(参考にしました・・・https://www.lieder-archiv.de/ihr_kinderlein_kommet-notenblatt_200066.html)

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