漫画の世界はもちろん、経営と言う点でも参考になった本〜「漫画貧乏」

読書
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電子書籍のKindleを読み漁っている ドイツ在住、自営業のshirousagiです。

読書といえば 文字ばかりの本も大好きですが 子供の頃から 「漫画」も大好きでよく読んでいます。 特にちょっと疲れた時など 漫画はそれでも頭に入って来るので嬉しいですね。(反対に、疲れている時はドイツ語の本など読めません・・)

漫画の本も 以前は日本でまとめ買いしてドイツまで持ってきていたのですが 最近は電子書籍もあるので 大助かり。  その電子書籍を読み始めた頃に「無料本」のコーナーがあるのを見つけて とりあえず、無料本で電子書籍に慣れよう! とどんな本があるか探していて 見つけたのが「ブラックジャックによろしく」。 これ、その当時は日本で出版されていて人気のある漫画にあまり詳しくなかった(要するにドイツ在住だから)私でも 存在を知っていた漫画ですよ。 これが無料? え?どうして?  とびっくりしたのですが

先日見つけた やはり無料の「ブラックジャックによろしく」の作者、佐藤秀峰さんのこの本を読んでなるほど、納得しました。

漫画を書くのは大変な作業だな、と思っていましたが やはり大変。 と言っても 私がそれまで想像していたのは 漫画の原稿を書くのは あれだけの絵も描かなければならないから 大変だろうなあ・・と言うことだけで 台所事情は全く知らなかったのです。

この本では 漫画家の経済事情、漫画家と出版社の関係などが書かれていて とても興味深い内容でした。

と同時にビジネスと言う点、経営と言う点で 自営業を営む私にはとても参考になった本です。  佐藤秀峰さんは 漫画が大好きで 漫画文化を廃れさせたくなくて しかも 漫画家が「仕事をすれば仕事をするほど貧乏になる」と言った状況を改善できるよう 試行錯誤します。

商品を購入する、サービスを購入するだけの側では 「安ければ嬉しい」、値段が高いと「どうしてこれだけの値段がするの?高すぎる!」と 思考はここでストップしてしまいますが

商品を作る側、サービスを提供する側にとっては その商品を作るまでに膨大な経費がかかっているのです。

その「経費」でもっとも負担が大きいのが 「人件費」です。 (佐藤秀峰さんもアシスタントを雇っています。)

話が多少ずれるかと思いますが・・・

我が家でも人を雇わずに経営できないので 人件費がかかります。 この人件費負担は 実に大きい。 経営を圧迫するのが人件費なのです。 が、これを削るわけにはいきません。 一人で全てをやっていくのは無理なのです。 が、経営がうまくいっていないと人件費は払えません。 払いたくても払えません。 そして、仕事のできる従業員を手に入れるのは 経営上、とても大事なこと。

従業員にきちんと報酬(給料)を払って 経営していく、と言うのは 実に大変なことです。

その人件費の考え方、物(この本の場合は漫画と言う作品)の売り方、 紙の本が売れなくなっている時代に合わせた 漫画の生き残り方。

佐藤秀峰さんのこの本に書かれている考え方は 素晴らしいと感じました。 また、経営側の考慮する点に改めて気づいた次第です。

本人よりもご家族が(ご主人とか)中小企業を経営している、と言う方が読むととても参考になるかもしれません。

 

・・・・・最近、時々ネットで見かける意見で 私も同意見でずっと気になっている事を。 日本のサービスは素晴らしいのは良いですが レストラン、特にファミリーレストランなどの 高級ではない所のお料理の値段、安すぎませんか? お水がタダって 人件費はかかっているんですが どうなっているのでしょう? 安く提供できるのは どこかに無理がかかっているからではないですか? 人を雇うって まともに 人件費を払えば とてもお金がかかるんですよ?

と 日本の現状に危機感を持ちながら 日本に一時帰国して外食して「なんて安い!」と喜んでしまっている自分なのですが・・・・

「わあ〜〜日本ってレストランでこんなに安く食べれるの?」と外国からの観光客を喜ばせても 彼らは恩を感じるわけではありませんよ。。

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