クリスマスシーズンになると、よく売られているのが、甘くてカロリーもかなり高そうなお菓子です。
その中にDominosteinと言うチョコレートがかかったお菓子があります。マジパンが好きな私はこのお菓子が好きなのです。
名前も「ドミノシュタイン」と覚えやすいのですが、形が立方体なのに「ドミノって?」と不思議だったので調べてみました。
Dominosteinとはこんなお菓子です
(Dominostein, 複数形でDominosteine)
Lebkuchen(レープクーヘン)、フルーツのゼリー(チェリーかアプリコットのゼリー)、マジパンの3層で出来ていて、チョコレートでコーティングされているお菓子です。
中身には他のバリエーションもあり、2層のものもあります。
一番ポピュラーなのが、写真のような3層のものです。
Dominosteinが出来たのはいつ?
本来は高級なチョコレートのプラリネを作っていたドレスデンのチョコレート菓子職人 Herbert Wendler(ヘルベルト・ヴェンドラー 1912-1998)が、庶民のためのプラリーネとして安上がりに作れるチョコレート菓子を作ったのがこの「ドミノ」だったようです。
作られた当時は立方体ではなく直方体で、ドミノの板(これをドイツ語でDominosteinと言います。Domino=ドミノ、Stein=石)に似ていたのでこの名前がついたとか。
作られた当時のDominosteinはレープクーヘンの生地にゼリーがはさんであって、チョコレートのコーティングがされていただけだったようです。
その後、戦時中は本当にこのドミノが「Notpraline(困窮のプラリネ)」と呼ばれていました。
食べものが不足しても食べたいプラリネ。まあ、プラリネは美味しいけれど、ドミノもいいですよ。
Dominostein、戦後の歴史
戦後にWendlerが作っていたドミノは
- りんごのペクチンにさくらんぼの濃縮果汁で味付けしたゼリー
- アーモンドを使ってつくるマジパンはアーモンドの価格高騰のため使えず、代わりにアプリコットと桃のタネを使用したPersipan(ペルシパン。発音はペルジパン)を使用。
ちなみに、このWendlerの会社も、東ドイツ時代になり国営化されてしまいます。東西ドイツ統一後、Herbert Wendlerの息子がこの会社を再び民営化しますが、現在はこの「Dominositen」は作っていないそう。工場で作られ、スーパーで安く売られる「Dominosteine」には勝てないそうです。
「元祖・ドミノシュタイン」と言うものが存在しないんですね・・ちょっと残念
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