ドイツ語では前置詞というものがよく使われます。 そして、前置詞はそれに続く名詞の格を支配します。(前置詞によって続く名詞の格が決まります) このことについてはこちらを読んでくださいね。
この中には 続く名詞が場合によっては3格になり、別の場合には4格になる、と言う前置詞があります。 主に場所、空間を表します。
今回はその「3格と4格の両方をとる」前置詞の中の一つ、「an」(〜に接して、〜のきわへ)について 空間を表す場合と 特定の動詞と結びつく場合のよく使われる例をあげます。
空間を表す場合 (3格・4格と)
前置詞anは あるものと接した場所を表します。 この図でしたね。
よく使われる文例が 前回もあげたこちら
- Das Bild hängt an der Wand. 「その絵が壁にかかっています」
写真は バッハの肖像画が壁にかかっている所です。 「Bild(絵)」は壁に接しているので 「an」。 しかも この文章を答えとする疑問文を作るとすると
- Wo ist das Bild? (その絵はどこにありますか?)
と なり、WO? (どこ?)なので anに続く名詞は3格です。
前回あげたもう一つの例文は
- Ich hänge das Bild an die Wand. 「私はその絵を壁にかけます」
情景を思い浮かべてください。 憧れ(?)の大作曲家バッハの肖像画をもらって大喜びの私、shirousagiが自分の部屋に持って行き、今、その絵を壁にかけようとしています。
「あら、shirousagiさん、その絵をどこにかけるの?」 バッハの絵は
私の手 → 壁 へと移動します。 この文章を答えとする疑問文を作るなら
- Wohin hängst du das Bild? (君はその絵をどこへかけるの?)
と なり、WOHIN? (どこへ?)なので anに続く名詞は4格です。
特定の日時を表す場合 (3格と)
時点を表す場合 (an dem =am でしたね)
- am Morgen (朝に), am Abend(夜に、夕方に) —
- am Montag(月曜日に), am Sonntag (日曜日に)–
(うさぎは本当はessenではなくてfressenですけどね)
日付を表す場合
- am 1. Januar (1月1日に)
動詞とセットになって使う場合
anを伴う動詞で 特によく使われ、語学学校でも頻繁に出てきたものはこの2つです。 (どちらも4格をとります)
- an jemanden /etwas(4) denken (〜のことを考える)
- an jemanden /etwas(4) glauben (〜のことを信じる)
前置詞「an」を使う場合はまだ他にも色々あります。 まずはこれらの場合で「an」の使い方を覚えてくださいね。
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